<イオン窒化法>
 0.1〜10Paの窒素混合ガス雰囲気中で炉体を陽極、被処理物を陰極とし数百ボルトの直流電圧を印加すると、グロ一放電を生じネオンサインに似た柔らかい光が被処理物を覆います。
 この際、イオン化されたガス成分は高速に加速され、被処理物表面に衝突、これを加熱します。同時にスパッタリング作用等により窒化か進行します。
 このように、イオン窒化法はアンモニア分解ガスやシアン化合物を用いた従来の窒化法とは全く異なる画期的な処理法として、現在自動車部品をはじめとした各種機械部品・精密部品・射出成形機部品・各種金型等への利用が高まっています。


イオン窒化法


<特  長>

(1)

化学反応作用によらず、イオン化された窒素ガスによる窒化処理のため、公害対策等の特別な設備の必要がなく作業環境は極めて良好です。

(2)

イオン化したガスのスパッタリング作用を利用するため、従来の窒化処理に比較して処理時間を著しく短縮できます。

(3)

グロー放電により直接加熱を行うため、特別に加熱・保温設備は必要とせず均一な温度分布が得られます。加熱効率は、ヒーター加熱方式に比ベ2倍以上向上し、省エネルギーに寄与します。

(4)

ガス消費は極めて少なく、ランニングコストの低減化をはかれます。

(5)

窒化処理は380℃からできます。 また、Ti等の処理では、850℃といった高温処理を行うこともできます。

(6)

真空中での処理のため処理後の表面は無酸化状態で得られ、表面粗さの低下も僅少です。さらに低温処理のため歪量は極めて少なく、後加工も必要とせず仕上がり品の処理に最適です。

(7)

水素・窒素・混合ガスそれぞれのガス比を調節することで化合物層の組成が自由に調整でき、目的に合わせた機械的性質か得られます。


<イオン窒化装置>
 イオン窒化法は、1932年ドイツにおいてB.Berqhausにより発明され、1967年頃よりドイツ及びスイスで企業化されはじめました。
 当社では、新時代の熱処理としてイオン窒化法にいち早く着目、独自の研究開発を行い、昭和48年国産第一号機を完成、わが国で初めてイオン窒化装置の製造及び受託加工を開始しました。
 現在、装置販売台数は海外を含めてトップメーカーとしての実績を収め、JINシリーズは、その安定した性能と高い信頼性、使いやすさなどの点で高い評価を得ています。また、処理技術等に関しても、独自に開発した処理法と豊富な技術データに基づいてユーザーの皆様に指導・アドバイスさせていただいております。さらに、メンテナンス等のアフタサービスにつきましても万全の体制を整え、ユーザーのご要望にお応えしています。


JIN-10SB型イオン窒化装置電源2炉方式



JIN-3SC-C型イオン窒化装置
ファン冷却・コンピューター制御機能装備

<機能の向上>
 JIN−3SC型イオン窒化装置は、中規模生産装置として多くのユーザーにご利用いただいています。
 クリーン・省エネルギー・省力化をはじめとしたイオン窒化装置の優れた特長をより有効に機能させるため、コンピュータによる完全自動制御機構を新たに採用した機種を準備いたしました。
 オペレーターがモニター画面を通して、種々の条件等の設定や処理中の運転状況を的確に把握することが可能となり、従来機種にもまして簡単な操作でより高度なイオン窒化処理が得られるようになりました。
 また、あらかじめ複数の処理データをフロッピーディスクに保存しておき、必要に応じてその中から処理条件を自由に取出して処理をすることができます。
 さらに、JIN−3S、10S型イオン窒化装置には新方式のパルス電源をオプション設定とし、プラスチック金型・精密機械部品等のイオン窒化処理を容易にしています。